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ひとつの種

「枯れるように逝きたいの・・」
上品で、素敵な女性でした。いつものリハビリでのマッサージの時にそう言われました。
マッサージをしながらたくさんのお話をしました。病気がわかってから、いろんな思いをされ、苦しみ、もがいておられたとうかがいました。
緩和ケア病棟ですごす一日一日の中で、一輪の花に神秘を感じ、テラスで過ごす風の心地よさ、淹れたてのコーヒーの香りとおいしさ、聞こえてくるピアノに思い出があふれ、先生や看護師との会話を楽しむ、家族との時間を大切にする・・、私が感じる以上の繊細さと豊かな思いをもっていらっしゃいました。

「枯れるように・・」と言われていましたが、実際の過ごし方はとても豊かで温かく、私の心に、ひとつの種を植えてくださったと思います。

「自分の死生観を構築するようにしなさい」と緩和ケア病棟に配属された時、病棟医長より話がありました。
自分なりの死生観を考えるとき様々な思いが脳裏を駆け巡りますが、その女性の凛とした表情も浮かんできます。しかし、はっきりとした考えがまとまりません。

これからも私の死生観はまだまだ変わっていくと思います。でも、その女性のことを忘れることはないでしょう。いつかまた、その方と会えた時は、笑顔でたくさんのお話ができるように、これからも頑張ります。
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